2023年 登山道補修等の活動(6月)

2023年6月29日

昨日の深夜、かなりの雨が降りました。9時頃に雨があがったので、資材の荷上げを兼ねて、登山道の点検に行ってきました。いつものように車で3合目に向かうと、土石流で道が途中でふさがれています。仕方なくそこからは徒歩で3合目に、資材は7合目まで荷上げしました。登山道の状況ですが、去年の梅雨の時期と同じように、登山道のあちこちに深い溝が刻まれ、泥がたまって長靴でないと通れないところもありました。去年の秋に掘り起こした5合目のベンチも埋まっています。今日は本格的な補修はできませんでしたが、雨で掘り込まれた登山道に石を詰めて、応急処置をしました。当分、補修作業が続きそうです。

  • 作業内容 登山道の点検、応急補修、資材の荷上げ
  • 作業場所 5合目~7合目
  • メンバー 4名
  • 特記事項 3合目のユウスゲ保護ネットのゲートが、開いたままになっていました。鹿が入り込むと、せっかく咲きかけたユウスゲが全滅する恐れもあります。観察された後は、必ずゲートを閉めてください。強くお願いします。

林道に土石流が流入し、通行不能に。ここからは歩きです。

これは田んぼ? 沼? いいえ3合目です。

去年掘り出した5合目のベンチが、また埋まってしまいました。


小雨が降るなか、資材を荷上げ。

6合目避難小屋の基礎が洗われています。早急に対応しないと、傾くのでは。

土留めがしっかり機能しています。が、破壊されたものもありました。


登山道がぬかるみに。長靴でないと通れません。

登山道にできた溝を石でふさいで、応急措置。

林道の土砂は、米原市の方で対応していただきました。いつもありがとうございます。



2023年6月27日

今日は米原市のお手伝い。山頂の防獣ネット内にいる鹿を、総勢33人でネットの外に追い出しました。追い出したのは中央エリアと西エリア。1列になって、笛やホーンを鳴らし、大声を出して斜面を駆け下り、ドライブウェイ方向に追い出しました。6頭の鹿がネットの外に出ましたが、まだ数頭残っているようです。残念ながら、東エリアはネットの損傷が大きく、かなりの鹿がいると思われます。

  • 作業内容 山頂防獣ネット内の鹿の追い出し
  • 作業場所 伊吹山山頂
  • メンバー 9名
  • 特記事項 米原市の地域おこし協力隊の二人が、伊吹山レンジャーに任命されました。見かけたら、声をかけてあげてくださいね。

ガスの中で作業の打合せ

笛やホーンを鳴らして、斜面を駆け下ります。

ブッシュがあったり、足場が悪く大変です。


後は、追い出した鹿が再びネットを破って中に入らないよう、定期的な点検が必要です。

新兵器

カノコソウ(鹿の子草)が咲いてます。



2023年6月20日

登山道整備の続きでした。8合目上部で、杉板と角柱を使用し登山道からの落石防止措置を行いました。この時期、3合目からの資材のボッカがほんとうに大変ですが、作業中はときどき自然のミストがかかり涼しいときもありました。Yamapさんの投稿とかを読むと、ときどき落石の報告があります。土曜、日曜はたくさんの方が登られます。特に7合目から上、対向のときは譲り合って、落石を起こさないよう注意してくださいね。

  • 作業内容 登山道整備(落石防止措置)
  • 作業場所 伊吹山8合目
  • メンバー 6名
  • 特記事項 16日、6合目避難小屋で、体調不良のため動けなくなった方が消防に救助されました。夏の伊吹山登山はかなり体力を消耗します。体調を整え、十分な水分を持って登ってくださいね。

今日もボッカでスタート。

穴を掘って角柱を埋めます。

杉板を固定し、落石を防ぎます。


かなり急な斜面。落石を起こさないよう、慎重に作業します。

今日の分、完了。

ガス、ときどき晴れの天気でした。



2023年6月15日

今日は頂上で米原市のお手伝い。いちばん守りたい西エリア、ここが突破されると大変なことになります。しかし、鹿もさるもの、ネットの下に穴を掘ったり、金属が織り込まれたネットを食い破ったり、低い箇所を狙って飛び越えたりして侵入してきます。毎年破られては補修しての同じことの繰り返しではだめ、ということで少しずつ金属柵に変更していくことになりました。

  • 作業内容 西遊歩道沿いのネットを金属柵に変更
  • 柵に変更 伊吹山9合目
  • メンバー 3名
  • 特記事項 この柵で全周が囲めれば、鹿の被害は激減するはず。

鹿が掘り返したり、ネットにアタックした状況。

丈夫な金属柵に変更。

これなら食い破られることはありません。



2023年6月7日

濃いガスの中、今日も登山道整備作業でした。8合目から上の急斜面、ときどき登山道から人為的な落石が発生します。昨年からの続きで、角柱と板を使って落石が起きないように措置しました。また、6合目の避難小屋ですが、土足のままで使われることがあり、かなり汚れてましたので、水を運び上げて拭き掃除もしました。ここは土足禁止です。マナーを守って利用してくださいね。

 ・作業内容 登山道整備(落石防止措置)、避難小屋清掃

 ・作業場所 伊吹山6合目、8合目

 ・メンバー 5名

 ・特記事項 避難小屋の基礎が大雨で洗われており、ちょっと心配です。

霧の中で荷上げ。体力の半分がこれで消耗します。

がらがらの斜面に穴を掘り、角柱を埋めて板を固定します。

落石防止作業完了


避難小屋の床がどろどろだったので、水拭きしました。

スリッパ使ってください。アイゼンのまま上がるのはもってのほかです。

何と早くもユウスゲが開花。いつもの年より2週間早いです。



2023年6月1日

3合目登山道の右側に、資生堂さん、YAMAPさんのご支援で昨年新設した金属柵。昔はユウスゲが群生していたエリアです。今日は、植生復活を促進させるため、その支障となるススキを刈り取りました。他の植物を刈ってしまわないよう、小さな刃を付けた草刈り機と手鎌で、慎重に作業します。昨年までほとんど花を見かけなかったところですが、織田信長の薬草園伝説を裏付ける植物とされるキバナノレンリソウやイブキノエンドウ、タツナミソウなどがたくさん咲いていました。トイレ右側のネットの中には、気の早いハクサンフウロまで咲いていましたよ。

  • 作業内容 金属柵内のススキの刈り取り
  • 作業場所 伊吹山3合目
  • メンバー 8名(ユウスゲと貴重植物を守り育てる会)
  • 特記事項 明日は大雨の予報、登山道が損傷しないよう祈っています。

柵の際は、より慎重に手鎌で刈ります。

他の植物を誤って刈ってしまわないよう、三段刈りで慎重に。

ススキだけを刈るというのは、意外と難しいですね。


ノアザミ(野薊)が咲きだしました。初夏に咲くアザミです。

7合目から頂上にかけて多いキバナハタザオ(黄花旗竿)が、3合目にも咲いています。

今年お初のハクサンフウロ(白山風露)。去年より1月くらい早い開花です。