2023年5月24日
3合目ユウスゲ保護エリアの化繊の防獣ネットが古くなり、たびたび鹿に食い破られます。その点検と補修が大きな課題でしたが、このたび資生堂様のご支援を受け、金属柵に更新することになりました。昨日までの黄砂が吹き飛び、抜けるような伊吹ブルーの空のもと、今日はそのうちの今年度分、100mを設置しました。作業は、僕たちNPO法人のメンバーに加え、米原市、伊吹薬草の里文化センターの職員さん、地域おこし協力隊員、そして遠路駆けつけてくださいました資生堂社員のみなさんの協働作業で、お昼過ぎに終えることができました。こういった取り組みが、今後の環境保全のモデルケースになっていくと思います。ありがとうございました。感謝の気持ちでいっぱいです。
美味しいコーヒーをいただいたあとで、今日の作業の打合せ。
古いネットを撤去します。
資生堂の社員のみなさんが、応援に駆けつけてくださいました。この右側の金属柵も、資生堂さんのご支援で設置したもので、植生の復活が確認されつつあります。
支柱を打ち込む班、金属柵を取り付ける班などに分かれて作業。
作業は順調に進みます。
100mが完成。これを破ったり、飛び越える鹿はいないでしょう。
2023年5月18日
21日(日)に開催する3合目植物観察会の下見と、高屋のカタクリ保護ネットの中に群生するフジテンニンソウの除去、5合目手前のジギタリスの駆除を行いました。花は20種ほどが確認され、説明板を付けましたので、登山の方も見て行ってくださいね。フジテンニンソウとジギタリス、植物に罪はないものの、鹿が食べないためどんどん増えて、貴重な在来種を駆逐してしまうため、こういった作業も必要になります。
高屋のカタクリ保護ネットの中、フジテンニンソウが群生してます。放置すると、カタクリや他の在来種がなくなってしまいます。
みんなで草むしり。これで安心、来年もたくさんのカタクリの花が見られるはずです。
去年根こそぎ除去したはずなのに、今年もジギタリスがもりもり。帰化植物で全草有毒です。さすがに鹿も食べません。
今年は花が咲く前に根こそぎ除去。来年はどうなるかな。
アマドコロ(甘野老)。根がヤマノイモ科のトコロに似て、甘みがあるのでこの名前がつきました。薬用にも使われます。
アヤメ(綾目)。花弁の模様が名前の由来です。日当たりのいい草地に生えます。湿原に咲くのはハナショウブ、カキツバタで、よく混同されます。
2023年5月10日
今年最初の本気の登山道整備。標高1280mの8合目半に、登山道に土が流れ込み滑りやすくなったところがあり、今日はそこの拡幅と土砂流入防止の対策をしました。連休が終わったとはいえ、たくさんの登山者で、学校登山や消防学校の訓練登山もあって、人がとぎれるタイミングを見計らっての作業となりました。かなり歩きやすくなったと思います。
久々のボッカは重かったです。今日の現場はずうっと上の8合目半。
登山道が落ちてきた土で覆われ、幅も狭く、斜めになって、スリップしやすくなっていました。
つるはし、スコップ、鍬で拡幅。木柱と板で土の流入防止措置をしました。
完成しました。かなり歩きやすくなったと思います。
登山道のあちこちにイブキガラシ(伊吹芥子)が咲いています。きれいなビタミンイエロー。
6合目の避難小屋。土足で上がられどろどろ。無数のアイゼンの爪痕。マナーを守って使ってくださいね。
2023年5月9日
昨年秋、活動を支援してくださる企業の協力を得て、3合目に新たな金属柵を設置しました。今日はその後の植生回復の調査を行いました。設置後まだ半年しか経っていないのに、その効果はてきめん。柵の外側は鹿の食害で貧相な植生なのに、中は青々。何と約70種の植物が確認され、ユウスゲの若い芽もたくさん確認できました。今後も状況を定期的に観察し、植生回復のためのデータを収集しようと思います。
専門の先生と一緒に、柵内の植生を調査します。
左は柵の内側、右は外側。半年でこれだけの違いが出てきました。
出てきたユウスゲ(夕菅)の芽。花が咲くのは数年後です。
柵の中で咲いていたイブキノエンドウ(伊吹野豌豆)。ヨーロッパ原産の帰化植物。織田信長が伊吹山に作らせた薬草園の名残と言われています。
チゴユリ(稚児百合)が咲き始めました。
エゾノタチツボスミレ(蝦夷の立坪菫)。最後に咲くスミレで、北海道と本州の限られたところに咲きます。
2023年5月2日
ゴールデンウイーク真っ最中、天気予報が変わり快晴です。が、午前中は風強く、気温も低くて超寒い。
今日も米原市のお手伝いです。西登山道沿いの防獣ネットを補修しました。しばらく前に引き上げられたネットが、強風のためか早くも傷んでおり、結束バンドで補修しました。また、防雪フェンスの隙間から鹿が侵入しないように補強しました。若手の会員が初参加で、作業もはかどります。山頂一帯にニリンソウ(二輪草)が咲いています。
西登山道の下のネットの穴を補修します。小さな穴でも、鹿は体をねじ込んで侵入します。
新しいフックを設置し、ネットを高くしました。
防雪フェンスの隙間を、ネットでふさぎます。人が入れるところなら、鹿も入れるそうです。
スミレとキジムシロ。色の対比がきれいです。
ニリンソウは山頂一帯に咲いています。弱い有毒成分があり、鹿も積極的には食べないみたいです。
シモツケソウ再生エリアのフェンス内には、ツルキジムシロが群生しています。
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