2023年 登山道補修等の活動(10月)

2023年10月27日

資生堂さんのご支援を得て、昨年から、3合目のユウスゲ保護エリアの化繊ネットを金属柵にやりかえています。今日は僕たちユウスゲと貴重植物を守り育てる会と米原市、資生堂の社員さんにも遠路現地に来ていただき、総勢約30名で、100m分を設置しました。去年も同じ作業をしており、社員さんも手慣れたもの。特別兵器も導入して仕事がはかどり、午後早いうちに作業を終えることができました。資生堂の社員の方には、ご支援を受けて昨年新設した柵の中に、イブキトリカブトやリンドウが復活しているところも見ていただきました。

資生堂さんが来られる前に、会のメンバーで打合せ。午前中、山頂はガスに覆われていました。

これが新兵器。地面にドリルで穴をあけ、スムーズに支柱を建てることができます。

みんなで協力しながら金属柵を取り付けます。


完成しました。完璧です。これなら鹿も中に入れません。

リンドウ(竜胆)がぽつぽつ咲いていますが、いつもの年より遅いですね。

センブリ(千振)もつぼみが多く、まだ満開ではありません。



2023年10月26日

今日もこの前の続きで、米原市のお手伝いです。雪に備えて頂上の西遊歩道沿いの防獣ネットを下ろし、金属柵もはずしました。化繊ネットは、毎年張っては破られて侵入の繰り返しですが、金属柵なら大丈夫。来年、雪がとけたら元に戻します。早く全周を金属柵で囲みたいところです。

金属柵なら、執拗な鹿のアタックにも耐えられます。

西遊歩道の下のネット。ここを破られるとまずいことになります。

ここは急斜面で雪に耐えられないので、金属柵は無理かな。



2023年10月22日

今日は久しぶりの頂上作業でした。米原市のお手伝いで、市の担当職員の方、未来つくり隊の伊吹山レンジャーと一緒に、東遊歩道沿いの防獣ネットを下ろしました。毎年雪に備えてこの時期に下ろし、春に再び引き上げます。しかし、鹿にかじられてぼろぼろになっていたり、そもそもネットがない区間もあったりして、来年はかなりの補修が必要になりそうです。

今日はいい天気のはずでしたが、なぜか頂上だけガスがかかり、日が陰ると寒かったです。ところが駐車所に下りるといい天気。白くなった御嶽、乗鞍、白山などがよく見えました。この作業は、あと3日続きます。

ネットを下ろし、鹿にかじられないよう丸めて縛ります。

なぜかガスがとれず、ドライブウェイからの登山者の方も、きれいな景色が見られなかったようです。

不要になった中央遊歩道沿いのネットを撤去します。頑丈に設置したので、撤去するのは大変です。


有毒のイブキトリカブトも鹿に食べられ、こんな貧弱なのしかありません。

駐車所はいい天気。北アルプスも見えていました。

白山も白くなっています。



2023年10月18日

伊吹山は、滋賀県による登山道復旧工事と、米原市による鹿の猟銃駆除のため現地への出入りが制限されており、現在、登山道補修作業はお休みとなっています。その間は3合目の植生保全活動を行っていますが、今日は、ユウスゲ保護エリアに金属柵を設置するための準備作業としての草刈りと、米原市が行う植生復元に使用するチカラシバ、タケニグサの種子採取を行いました。

作業準備をしていると、米原市の公用車が5合目に向かってたくさん登っていきます。副市長を先頭に、約30名の市職員が7合目まで登り、植生復元の試験工事を行うそうです。僕たちが望んできた滋賀県と米原市による伊吹山の復元作業が、ようやく開始されようとしています。この後の最大の課題は、大雨の流水をどのように流下させるかだと思います。専門家の話を参考にして、抜本的な対策を講じる必要があります。

現在の樹脂製のネットを金属柵にやりかえるため、設置場所のススキやササを刈りました。

鹿も食べないチカラシバの種を採ります。この後、4合目でタケニグサの種も採取しました。

登山道脇のススキも刈ります。散布した種が飛んでしまわないよう、上から被せるそうです。


秋の花がいろいろ咲いています。これはイブキトリカブト(伊吹鳥兜)。

センブリ(千振)も咲いてきました。

リンドウ(竜胆)もいっぱい。観察会で皆さんに見ていただけないのが、ほんとうに残念です。