2022年 登山道補修等の活動(5月)

2022年5月30日

山頂西遊歩道沿いの防獣ネットの高さが不足していたたため、長い支柱に建てかえ、ネットも補強しました。また、効果が発揮できていなかったゲートを撤去しました。

※米原市有償ボランティア

  • 作業内容 西遊歩道沿いの防獣ネットの補強等
  • 作業場所 伊吹山山頂
  • メンバー 4名(米原市有償ボランティアとして)
  • 特記事項 今後、西ゾーン東側のネットの移設が必要になります。

今日の作業は、ゲートおよびネットの撤去と補強です。

2m40cmの支柱に変更しました。これを飛び越えるシカはいないでしょう。

作業完了


西遊歩道の花

ホソバノアマナ(細葉の甘菜)。滋賀県では絶滅危機増大種に指定されています。

イブキハタザオ(伊吹旗竿)。ハクサンハタザオの変種で、全体に白い毛が生えています。

山頂でもクサタチバナ(草橘)が咲きだしました。環境省の準絶滅危惧に指定されていますが、鹿が食べないので、伊吹山では大群落が形成されます。



2022年5月30日

3合目の防獣ネット内でフジテンニンソウが群落を形成しつつあり、地下に太い根茎があってユウスゲ等の他の植物の生育を阻害する恐れがあるため、除去作業を行いました。

  • 作業内容 フジテンニンソウの除去
  • 作業場所 伊吹山3合目
  • メンバー 4名(ユウスゲと貴重植物を守り育てる会)
  • 特記事項 他にもスイバ等、他の植物の生育を阻害する植物の繁茂があり、定期的な除去作業が必要になります。

ユウスゲの群落内のフジテンニンソウ(富士天人草)。他の植物を駆逐して生育するため、除去が必要になります。

根茎が強く、手間のいる作業です。

除去後の様子。ササユリのつぼみが出てきています。


ユウスゲ(夕菅)の緑が濃くなってきました。7月上旬から咲き始めます。

アヤメ(菖蒲・綾目)がたくさん咲いています。湿地ではなく、乾燥した場所を好みます。

1合目の林道に咲いていたタツナミソウ(立浪草)



2022年5月23日

山頂東登山道沿いの防獣ネットの特に損傷が激しい部分を、新しいネットに張替えました。また、高さが不足していた部分に、ネットを継ぎ足し、高さ調整を行いました。

※米原市有償ボランティア

  • 作業内容 東登山道沿いの防獣ネットの張り替え等
  • 作業場所 伊吹山山頂
  • メンバー 6名(米原市有償ボランティアとして) 米原市職員1名
  • 特記事項 子ぎつねがネットに引っかかっており、ネットを切って救出しました。 

東登山道入り口近くのブッシュの中、10本近くの支柱が雪で折れていました。

足場の悪いところの支柱を建てかえます。

折れた支柱を掘り起こし、新たな支柱にネットを張ります。


高さが足りない部分は、新たにネットをつぎ足しました。

急斜面に設置されたユカエルという鹿侵入防止柵。雪の力で完全に破壊されました。

お昼ご飯を食べていたら、アナグマ君登場。



2022年5月18日

昨日に引き続き、山頂東登山道沿いの防獣ネットを補修しました。

※米原市有償ボランティア

  • 作業内容 東登山道沿いの防獣ネット補修
  • 作業場所 伊吹山山頂
  • メンバー 5名(米原市有償ボランティアとして) 米原市職員1名
  • 特記事項 山頂の防獣ネットは、暴風雪による損傷を防ぐため、毎年雪が降る前にネットを下ろし、春に再び引き上げますが、この間にネットやロープが鹿に食い荒らされます。被害を防止するための、新たな対策が必要です。

ネットをアンカーで地面に固定します。

登山道の途中にあるゲートを補修しました。

ネットにロープを通し、固定します。


鹿に食い荒らされ、大きな穴が開いたネット。補修困難なため、新たなネットに張り替えます。

ツルキジムシロ(蔓雉筵)の群生

ツルキジムシロ、あちこちに咲いています。



2022年5月17日

山頂南側急斜面のオオバギボウシ等貴重植物保護エリアの金属ネットが大雪で損傷したため、使用不可能となったネット、支柱を撤去し、新たに防獣ネットを設置しました。

また、東登山道沿いの損傷した防獣ネットを補修しました。

※米原市有償ボランティア

  • 作業内容 貴重植物保護エリアの防獣ネット補修、東登山道沿いの防獣ネット補修
  • 作業場所 伊吹山山頂
  • メンバー 7名(米原市有償ボランティアとして) 米原市職員2名
  • 特記事項 今年の大雪の影響はとても大きく、今後同様の被害が発生しないように、新たな対策の検討が必要です。

現場は山頂南側の急斜面です。事故のないよう慎重に作業します。

テレビ局の取材もありました。

折れたり、曲がって使えなくなった資材を運び上げます。


ネットが流された部分にロープを張り、新たに防獣ネットを張りました。

補修後のネットです。

エリア内に自生するオオバギボウシ。ウルイという美味しい山菜で、鹿に半分食べられています。



2022年5月15日

土砂の流出防止と植生回復に使用する資材を荷上げしました。

先日3合目まで運搬した角材と板材を、軽トラックで5合目まで運びました。そこからは人力で、一人20~30kgの資材を7合目まで運び上げます。全部で4往復し、明日は筋肉痛確定です。

また、3合目の防獣ネットの点検と補修を行いました。

  • 作業内容 資材を5合目まで運搬、7合目まで荷上げ 防獣ネットの点検、補修
  • 作業場所 伊吹山5~7合目、3合目
  • メンバー 7名 3名(ユウスゲと貴重植物を守り育てる会)
  • 特記事項 天気は曇りでしたが、登山の方がたくさんおられました。  

2本または3本の角材を担いで5合目を出発。1本約10kgです。

6合目で一回休憩を入れます。登山者の方から何キロあるんですかと、何回も聞かれました。

6合目を出発。7合目までが遠いです。


今日運び上げた資材です。5合目から7合目までを4往復しました。

5合目には、まだこれだけ残っています。

今日もたくさんの方が登っておられました。



2022年5月9日

植生回復に使用する資材の準備を行いました。

製材所から3合目に運搬し、チェーンソーで半分に切断。後日、7合目まで運び上げます。

  • 作業内容 資材を3合目まで運搬、必要な長さに切りそろえ
  • 作業場所 伊吹山3合目
  • メンバー 4名
  • 特記事項 エビネやキンラン、ギンランが咲き始めました。22日(日)に植物観察会を行います。(キンラン、ギンランは咲き終わっています。)

運び上げた大量の木材をチェーンソーで切断

プロの仕事は早い

準備完了、どうやって7合目まで上げましょうか。


エビネ(海老根)。まだ咲き始めで、ほとんどはつぼみでした。

キンラン(金蘭)。咲いていたのは、まだ1株だけでした。

ギンラン(銀蘭)。エビネ、キンランとともに盗掘が問題になっています。家の庭に植えても生育しません。自然のままを楽しみましょう。



2022年5月7日

前回張った落石防止ネットの上部で、植生回復の試みに着手しました。

急斜面に太い角材と板を使って平坦な部分を作り、そこに現地に生育する鹿の忌避植物を植栽し、上部からの土砂の流出もここで止めようという試みです。

7合目下部の登山道も補修しました。

  • 作業内容 植生回復作業、登山道の修復
  • 作業場所 伊吹山6合目~7合目
  • メンバー 7名
  • 特記事項 一見何も生えていないような斜面でも、土砂の流出のないところにはニリンソウが咲いていました。

いつものように資材を担いで3合目を出発

途中、雪崩で倒れた木を処理しました。

6合目避難小屋にデポした道具も担ぎ上げます。写真上部の裸地が現場です。


斜面に70cmくらいの深さの穴を掘り、柱を設置

板を当ててボルトで固定します。

荷上げした資材分は完成


試しにコクサギを植栽してみます。

天空のテラスでびわ湖を眺めてくつろぐおっさんたち。

6合目、7合目間の登山道も補修しました。