2022年 登山道補修等の活動(4月)

2022年4月28日

7合目、登山道の西側に広がる裸地と化した急斜面に、落石防止のネットを設置しました。今後は、このネットの上部で、植生復元にも取り組む予定をしています。

現場近くに下から見てもはっきりわかる溝があり、確認したところ、深さ2~3mの大きな浸食が見られ、ここも対策が必要です。

3合目のネットの中で、ニリンソウやエンゴサクの群生が見ごろです。

  • 作業内容 落石防止ネットの設置
  • 作業場所 伊吹山7合目
  • メンバー 5名
  • 特記事項 今日も何十頭もの鹿の群れが見られました。人間を全く恐れません。

資材を7合目まで荷上げ。けっこう重いです。

石を落とさないように注意して、作業足場を切ります。

ロープを通して、ネットを張ります。


40mのネット設置完了

現場近くから見上げると、山腹が大きく浸食されています。

3合目ネットの中。ニリンソウやエンゴサクの群生。



2022年4月22日

24日実施予定の3合目植物観察会の下見を行いました。

朝まで雨が降っていましたが、昼前からは晴天になり、エイザンスミレ、イブキスミレ、カタクリなどが開花しました。3合目東屋の左手の方にあるこんもりとした林(タカヤといい、日本武尊が遭難したところと言われています)に咲いてますので、踏まないように注意して観察してください。

外していたお花畑の看板も設置しました。

  • 作業内容 お花畑の看板設置、観察路ゲートに注意書き設置、開花している花の確認
  • 作業場所 伊吹山3合目
  • メンバー 4名(ユウスゲと貴重植物を守り育てる会)
  • 特記事項 観察会は毎月実施で、4月24日(日)、5月22日(日)、6月26日(日)、7月24日(日)、8月21日(日)、9月25日(日)を予定しています。

お花畑の看板を設置しました。

ゲートに注意書きを設置。出るときは閉めてくださいね。

午後からいい天気になりました。


エイザンスミレ(叡山菫)

きれいなピンク色のスミレ、葉がギザギザに切れ込んでいます。

イブキスミレ(伊吹菫)

淡い紫色が上品なスミレ。牧野富太郎博士が伊吹山で発見し命名しました。

ニリンソウ(二輪草)

ネットの中でたくさん咲いています。



2022年4月17日

登山道の整備活動、大雪のため1月遅れでスタートしました。

7合目までの資材の歩荷も兼ねて、登山道の点検をしながら山頂まで登り、誘導ロープの張り替えをして下山します。登山道は心配していたほどの損傷はありませんでしたが、雪崩の被害があちこちに見られました。かつてきれいなお花畑が広がっていた斜面は、鹿の食害と表土の流出で砂漠のようになっており、植生の復元にもチャレンジしたいと考えています。

山頂にもキバナノアマナが咲きだしました。

  • 作業内容 資材の荷上げ、登山道の点検、山頂防獣ネットの点検、誘導ロープの点検と張替え
  • 作業場所 伊吹山5合目~山頂
  • メンバー 8名
  • 特記事項 雪崩のためたくさんの木が根こそぎ倒れていました。その表皮を鹿が食べ、枯れ木のようになっています。今日もたくさんの鹿を見かけました。

7合目まで資材を歩荷

ロープを固定する鉄杭は、ほとんどがグニャリと曲がってました。

頂上の防獣ネットの支柱もボキボキに折れています。


雪崩で木が根こそぎ倒されています。こんな光景は初めて見ました。

まるで砂漠のようです。

キバナノアマナがぽつぽつと咲いています。



2022年4月9日

あんなにたくさんあった雪も消え、2022年の伊吹山保全活動がスタートしました。まずは3合目から、「ユウスゲと貴重植物を守り育てる会」の仲間で、お花畑の防獣ネットを設置しました。初夏のような清々しい晴天のもとで、美味しいコーヒーを飲みながら打ち合わせを行い、持ち場に分かれて、昨秋に下ろしたネットを再び設置します。大雪のため、太い鉄杭がぐにゃりと曲がり、樹脂製の丈夫な支柱がたくさん折れてました。

休憩時間にはお花探し。セツブンソウやアマナ、スハマソウなどがあちこちに咲いています。


  • 作業内容 防獣ネットの設置、補修
  • 作業場所 伊吹山3合目
  • メンバー 15名(ユウスゲと貴重植物を守り育てる会)
  • 特記事項 タカヤにスハマソウが、2合目のネットの中にヒロハノアマナが咲いています。スミレはアオイスミレがぽつぽつ。

まずは記念撮影

散策路のゲートを設置

初夏のような陽気で、半そででもいいくらい。


セツブンソウ(節分草)

ヒロハノアマナ(広葉の甘菜)

スハマソウ(洲浜草)